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ECサイトにとってのショッピングサーチの意味

CNET Japan Blogのエッセンシャル・サーチエンジンさんで、AmazonのA9のツールバーの話題に絡めて「ショッピングサーチの重要性」というトピックが取り上げられています。私も最初にECサイトで買い物した時は、まずサーチエンジンで検索をして、その上位に出たECサイトから買った記憶があります。おそらくこの最初の行動は私に限らない一般的な行動でしょうし、その意味で今回のトピックは興味深く拝見させてもらいました。

ECサイトにとってのサーチエンジンの重要性と言えば、『iNTERNET Magazine 2004年5月号』の新連載で「勝手に診断!企業サイトのSEO」という記事があります。その記事では、Amazon、イーエスブックス、bk1、楽天ブックスのオンライン書店4サイトを取り上げ、なぜAmazonの本のページばかりがGoogleの検索上位に来るのかを解説しています。その理由としては、(1)本のページのURLが実際はダイナミックURLなのをスタティックURLのように見せている、(2)アフィリエイトリンク経由のクローラー(Googlebot)をアフィリエイトIDなしの本のページに誘導する、という2つの方法をAmazonが取っている点が挙げられます(詳しくは記事をご覧下さい)。

一方で、イーエスブックスと楽天ブックスは本のページがダイナミックURLのままですので、検索サイトは重要なページだとは見なしませんし、bk1にいたってはCookie未対応では表示すら出来ないので、Cookieを取得出来ないGooglebotでは検索対象として拾うことが出来ません。この4サイトを見比べる限り、SEOに配慮をしたAmazonが圧倒的な優位に立ち、他のサイト(特にbk1)は大きな遅れをとっていることになります。他のサイトはSEOを配慮していない時点で問題がありますが、AmazonにとってGoogleの検索システムのルールは現状では他社と差別化が出来る非常に優位な外部環境になっていると言えます。

ところで他のサイトがSEOを配慮しないままでいても、もしGoogleが検索システムのルールを他の書店サイトにも優しいルールに変更した場合、AmazonはSEO配慮という競争優位性を失うことになります。SEO配慮はAmazonにとってのコアコンピタンスではないでしょう。しかし、サーチエンジン経由の人の流入が重要ならば、Googleの検索システムルールのような外部環境によって振り回されるのは避けたいというのが企業の本音でしょう。その意味で、AmazonがA9のようなサービスを立ち上げたのは不思議ではありません。

ところが、今回のA9のサーチはただGoogleを利用しただけにとどまってしまいました。ショッピング・サーチというものの価値は「欲しい商品を良いサイトで買う手助けをしてくれること」だと想像しているのですが、A9にはあえて使いたいと思わせる機能がありません。ECサイトでの買い物の手助けと言えば、価格.comのように、最も安く売っているサイトを探してくれるサイトがあります。A9の場合は、値段の安いサイトや、値段が固定されている本の場合なら特典が付いているサイトを上位に表示するのは当然として、ユーザーの登録情報の住所から配送料の少なくて済むサイトを計算して出すなんてことも可能だと思います(それがAmazonにとって有利になるかどうかは知りませんが)。ユーザー情報を握っているというのがAmazonやYahoo!などの強みなので、それらを生かしてGoogleに対抗していってもらいたいものです。

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