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高杉良『青年社長』
私が本を読むのはたいてい通勤時間で、読んでいる本も満員の車内でも読める文庫本が主になります。そんなわけで安く大量の文庫本が買える古本屋は重宝しているわけですが、先日、本を物色していると高杉良の『青年社長(上)、(下)』というだいぶ前から気になっていた本があったので、買って読んでいました。
経済小説家である高杉良の小説はたいていモデルとなる人物がいます。高杉良原作で映画化された『金融腐蝕列島・呪縛』で主役の役所広司が演じた銀行員のモデルは江上剛さんでしたね。この『青年社長』で実名で取り上げられているのは、外食チェーン・ワタミフードサービスの渡邉美樹社長です。
私がこの渡邉美樹社長という人に興味を持っているのは、今から3年前、当時大学3回生で就職活動を徐々に開始しようとした時に、ワタミの説明会に渡邊社長の講演を聴きに行ったからです。私はIT業界中心の就職活動をしていましたので、外食は志望対象外だったんですが、この説明会は当時から面白いと学生の中で評判だったので、行ってみることにしました。
実際に聴いてみると、評判に違わぬ面白い話でした。「夢に日付を入れて」それに向かって必死に頑張った経験談や、会社の使命とは「いかに多くの“ありがとう”をもらえるか」などと言った話を抜群の話術で展開していきます。ちなみに、この小説の中で渡邊社長は、くどいほどその話をするので周りから窘められるシーンが描かれていますが、この話を周りにしたくてたまらないんでしょうね。
現在でもワタミは同じ形式の説明会を全国で行っているようなので、もし就職活動中の学生さんがいらっしゃったら是非とも参加してみることをお勧めします。小説の方も外食チェーン立ち上げの試行錯誤や持ち株比率を巡る日本製粉との攻防など読み応えたっぷりです。
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