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ニコラス・G・カー『ITにお金を使うのは、もうおやめなさい』
2005年06月09日
ITにお金を使うのは、もうおやめなさい
posted with amazlet at 05.06.09
ニコラス・G・カー 清川 幸美
ランダムハウス講談社 (2005/04/07)
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2003年5月号の米ハーバード・ビジネス・レビューに掲載された論文「IT Doesn't Matter(ITなんて重要でない)」が巻き起こした一部感情的な議論というのは、ITmediaやCNETなどでも頻繁にニュースになっていたので、IT業界の人なら名前くらいは聞いたことがあると思います。本書は、その論文の著者が反論に対する回答などから論文を再構成した作品です。
今日のビジネスにおいて、ITへの投資は競合他社との競争優位に立つために不可欠なものだと考えられてきました。しかし、本書では多くのパッケージが手に入り、革新的なシステムでさえ、すぐに同等の能力を安価に手に入れられるようになった現在の“コモディティ化”したITでは、もはや競争優位の源泉にはならないと主張します。その上で、IT投資が本当にコストに見合うだけの利益をもたらしているのか投資を見直す必要があると述べています。
私はITベンダー側の人間なわけですが、本書の主張は特別に過激な内容でもなく、非常に的を射ていると感じました。企業のIT投資で使われる分野というのは改善の余地はまだまだあります。それは余計な機能の見直しによる投資の抑制だけでなく、セキュリティやITインフラへの投資拡大の必要性など本書が指摘している点がポイントになると思います。ビジネスにとってITが不可欠なだけに、“効果の測定”と“正しいIT投資”がこれからますます重要になっていくことでしょう。
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