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苅谷剛彦『知的複眼思考法』
2005年07月22日
苅谷 剛彦
講談社 (2002/05)
売り上げランキング: 7,381
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本書で取り上げている“複眼思考法”とは、善悪や白と黒に分ける単純な“二分法”とは異なり、ステレオタイプに呑み込まれず物事を違った視点からも分析し、当たり前を捉えなおす方法を指しています。「自分で考える力を身につけよう」と言われていますが、具体的な方法論がない状態では、どれだけ努力しても考える力が十分に育つわけでもありません。本書では、“複眼思考法”をキーワードにして自分で考えるための方法論が述べられています。
例えば、他人の論文を読む際に「批判的に読みなさい」と言われた場合に、ただ単純に問題点を指摘しているだけでは、思考力を鍛える点では半分までしか出来ていないと主張しています。この場合には、どのようにすれば改善できるのかを述べる、つまり「代替策を出すこと」が出来て初めて、一歩先に進めると述べられています。このような作業を繰り返すことにより、自分が書き手の立場に立った際にも、自分自身に対して建設的な批判の目を向けることが出来るようになり、よりよい文章を書くことが可能になります。
これ以外にも本書の中では、作文の技法や問いの建て方と展開の方法、関係性のとらえなおしの方法など1冊の文庫とは思えないほど濃密な内容が記載されています。一度読んだ本はあまり再読することはないんですが、この本に関しては近いうちに必ずもう一度目を通そうと思います。
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